屋根塗装
それでは屋根塗装に入りましょう!
まずは、下地処理を行なっていきます。
所々棟押さえの釘が浮き、少し浮き上がっている箇所がありましたので、
補修していきます。
釘があまり効かない感じだったので、少し場所をずらしてステンレスビスを打ち込みました。
空いた釘穴はシーリング処理を施します。
補修前 補修後
補修前はトタンがかなり浮いていたのですが、新しくビス打ちしたことで大分押さえられたました。
これで安心ですね。
その他のところは釘が効いたので、そのまま打ち込みました。
この釘の頭は長い年月の中で、強風などにより少しづつ浮いてきてしまうようです。
これを少しでも押さえていきたいと考え、私はこの釘の頭にお団子状にシーリングを盛ります。
こんな感じですね。
これで釘が浮いてくることはないと思います。
些細なこだわりの作業なのですが、これが結構大変なんです。
何十箇所とありますからね。
続いて割れた箇所の補修を行ないます。
幸い破片があったので、接着します。
強力ボンドをこのように点止めで接着していきます。
割れた縁にボンドを入れてしまうと、そこが塞がってしまい水の流れが確保できなくなります。
そのため、直接割れたところにはボンド塗らずに、点止めすることで水の流れを確保するのです。
その後ひび割れ部分にシーリングを刷り込んでいきます。
こうすることで、破片は接着され尚且つ中は空洞になっているため、湿気や水の流れを
確保できるのです。
続いてタスペーサーを挿入していきましょう!
通常屋根というのは,写真で解るとおり
縦の目地と横の目地があります。
この隙間があることで、適度に家の湿気などを
逃がしてくれる役目があります。
本来屋根というのはこの縦の隙間と横の隙間が開いていることでこの通気が
保たれているのです。
ですが、塗装により塗膜をつけることで、この隙間が
埋まってしまい、逆に雨漏りや湿気による野路板(屋根そのものの板)
を腐らせてしまうといった、問題が多く発生いたしました。
なぜ、雨漏りにつながってしまうかといいますと、縦の目地というのは
塗装では比較的埋まりにくいのですが、横の目地が埋まりやすいため
縦の目地から入り込んだ水が、本来なら横の目地から流れていくのですが
ここで流れることができずに、逆流していってしまい、
雨漏りを起こすのです。
では、縦も横も全て埋めてしまえばいいのか?
というと、今度は雨自体は入らないのですが、湿気が抜けなく
野路板が腐ってしまうといったことになりやすいのです。
そこで私は、この隙間を確保するために写真のような、ポリカーボ製の
タスペーサーというクサビを入れています。
こうすることで、塗装をしても、適度に隙間が確保され
従来の通気や水の流れを確保することができるのです。
少し手間の掛かる作業ですが、これは非常に大切な作業の一つ
であります。
挿入前 挿入後
写真のように隙間が確保できたことがわかります。
何もせずに塗装をすると、この隙間が埋まってしまうのです。
写真のように、縦の目地に対して両サイドに2箇所差し込みます。
こうすることで、縦から入った水が、溜まることなく流れていってくれるのです。
錆止めを塗布しましょう!
まずは、サンドペーパーでよく目荒らしをします。
最近のトタン板はもともと焼きつけの塗装が施されいてかなり強くなっていますので、
できればなるべくその塗膜もいかしていきたいので、あまり荒いペーパーを使用せずに
軽く表面をこすってあげる程度でいいかと思います。