本日は各所部分塗装を行なってまいります。
その前に、色作りですね。
「いのは」の塗装では、外壁と屋根の色は基本的に
見本帳よりお選びいただいているのですが、部分塗装に関しては
私が手作りにて調合いたします。
外壁やその家の雰囲気を大切にしながら、微妙な色味を吟味して
作成していきます。
今日は、水切りなど黒い部分の色を作ってみます。
一口に黒と言ってもその色合いは様々です。
出来上がりました。
上の写真のグレーっぽい色が今回の黒です。
グレーっぽい色の左側が原色の真っ黒ですね。
この色だけで見ますと、一瞬「えっ」っと思いますよね。
「黒じゃないじゃん」と・・・
でもこれが不思議なところで、塗っていくと黒に見えるんです。
どうですか?
黒ですよね。
この色が上の写真の、あのグレーみたいな色なんです。
面白いですよね。
対比効果といった錯覚なんですね。
私はいつも調合する時、必ずその家の対比色を意識します。
黒は黒でも黒ではない色を作りますし、同じように白は白でも白でない色を作ります。
これを・・
黒だからと真っ黒を塗ってしまうと、外壁などと調和できなくなってしまうのですね。
調和させつつ引き締めるみたいな感じでしょうか。
私はつくづく思うのですが、家の塗装というのは
簡単にやってしまえば、簡単・・
深くこだわればこだわるほど、色1つとっても本当に難しいものです。